こはくのうず – 第4章:スーパーマジシャンのエゴン
正直なところ、ちょっとあっけなかったわね。さいしょはいきおいよく とんできた家具も、すぐに そこをつきた みたい。まほうのつえをエゴンから取りあげるのにも5びょうもかからなかったわ。クロノスチールがはめこまれた つえよ。
「むらさきのヤツをこわがらせたかっただけなんだ!」 エゴンの声はふるえてた。「おかげで村人みんなにわらわれてしまって、お金もぜんぜんもらえなかったじゃないか!1円もだぞ」
「カミーユ。あなた、いや、わたしたち、この人にあやまらなきゃ」
「わかったわよ」とカミーユは地面をけりながら、てきとうにモゴモゴと「ごめんなさい」と言った。
「本当にごめんなさい、エゴン。この村にきて、わたしたちどうしたらいいかわからなかったの...」
つえをエゴンに返して、自分たちが村に来たもくてきをエゴンに話した。エゴンはさいきんまで、工事げんばで かいたい屋としてはたらいていたんだって。でも、パフォーマーになるゆめを持ちつづけていて、使われなくなったそうこを かいたいしていたある日、チャンスを見つけたの。たまたま、古代のわすれられた はか をほりあててしまって、まほうのつえや、ほかのふしぎなアイテムを見つけたらしい。
きっとわたしのゆめに出てきた おはか ね!エゴンにおねがいしたら、明日、つれて行ってくれるって。お母さんとどんなかんけいが あるのかはわからないけど、きっとゆめに出てきたのと 同じ場所だし、ぐうぜんにしては よく出来すぎてるわ。